波紋を呼ぶ退社：マーク・ウィードマンがブラックロックを去る

ラリー・フィンクのブラックロックにおける後任を巡る噂が広がっています。以前から次期後継者として注目されていた高官のマーク・ウィードマンが、新たな挑戦を求めて同社を離れることを決意しました。これまでブラックロックでグローバル顧客管理の責任者兼グローバル執行委員会のメンバーを務めていたウィードマンの退任により、共同創設者でありCEOであるラリー・フィンクの後任候補者リストが縮小されます。フィンク氏の退任は、同氏が1988年以来11兆ドルの資産を管理する金融大手へと会社を成長させたことから、投資家の間で長らく予想されていました。ウィードマンのほかにも、ロブ・ゴールドスタイン、マーティン・スモール、レイチェル・ロードが後任候補として挙げられています。ブラックロックだけでなく、JPMorgan Chaseも最近の人事決定で注目を集めています。ジェニファー・ピープザックがチーフ・オペレーティング・オフィサーに任命されましたが、ジェイミー・ダイモンの後任を目指しているわけではないため、銀行の後任問題にさらなる緊張が走ります。一方、ブラックロックは代替投資のポートフォリオを拡大し続けています。同社は12月にHPSインベストメント・パートナーズに120億ドルの投資を行いました。今年はさらに、ロンドンのデータプロバイダーであるPreqinやプライベートエクイティ企業のGlobal Infrastructure Partnersも買収しました。ウィードマンの退社は、米国での政治的課題に対処すべく、政治的に繊細とされる国連のNZAMイニシアティブから撤退しようとするブラックロックの取り組みの最中に行われます。