英国の保険会社レゾリューション・ライフが日本の日本生命に買収される。この取引は同社を106億ドルと評価し、日本の保険会社による海外での最大の買収を記録することになる。既にレゾリューション・ライフの23%の株式を保有している日本生命は、残りの持分に82億ドルを現金で支払う予定である。買収の完了は2025年の後半と見込まれている。
日生、買収で国際保険市場での存在感を強化。縮小し高齢化する日本の人口により海外市場への依存が高まる中、1,500万人の顧客を抱え、87兆円(5,700億ドル)の資産を管理する同社。日生によるResolution Lifeの買収は、今年5月に米国Corebridgeの21.6%の株を38億ドルで取得したことに続くもの。
クライブ・カウダリー氏、Resolution Lifeの創設者兼CEO、2026年まで会社を率い、現会長モーゼス・オジェイセコバ氏に役割を引き継ぐ予定。カウダリー氏は、英国労働党政権の経済方針に対する批判を否定する機会を利用した。「現在の政府は企業に優しくないという主張は全くのナンセンスだ」と述べた。同時に、特にBrexitに関連した前保守党政権の経済的不手際を批判した。
米国のプライベートエクイティ大手ブラックストーン、これまでのResolution Lifeの投資家の一人、引き続きポートフォリオの一部の投資マネージャーとして機能。「Resolution Lifeの強み、Blackstoneの投資専門知識、十分に資金提供されている親会社の組み合わせは、我々の成長を加速させるチャンスを提供する」とCowdery氏が述べた。
コウダリーの事業活動から得た収益の大部分は貧困撲滅を目的とするシンクタンク、レゾリューション財団に流れる。彼の貢献により、2016年にナイトの称号を授与された。売却への個人的な関与や潜在的な収益について、コウダリーは詳細を明らかにしていない。
日本生命による買収は、日本の保険会社の国際的成長戦略を象徴している。10年前に第一生命や明治安田による買収活動が活発だった時期を経て、業界は最近、長期的な収益を確保するため、再び海外市場に焦点を戻している。